自炊で節約!いくらで出来る!?(甘?酒編)

セミリタイア生活
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本格的に寒くなってきました。このブログでも紹介したように私は自分の飲むお酒(アルコール1%未満)を一部手作りしています。でも基本的に冷やして飲むものばかりなので最近は温かいものが欲しくなってきました。温かいお酒といえば・・・アレですよね。

ホットでも美味しいお酒を手作り!

最近めっきり寒くなってきました。そうなると恋しくなるのは燗して飲めるお酒ですよね。

甘酒のことよね???簡単だからちょっと作ってみる?

甘酒を作るためには・・・

甘酒のレシピはいたってシンプルです。水、砂糖と「酒粕」です。

「酒粕」を買ってこればそれこそすぐ出来てしまう訳ですが、それでは「節約料理」にならないので今回は「酒粕」から作って行きます(あくまでも今回の主目的は「酒粕」を作ることにあります!)。

ん?・・・甘酒なら酒粕からじゃなくても、米と米麹と水で出来るんじゃないの?

ほ、ほ、保存のことまで考えると酒粕を作ったほうが、い、い、良いんじゃないかな?

日本の「酒税法」では、アルコール度数が1%以上の酒類を無許可で醸造することを禁じています(自宅で自分だけで飲んだとしても違法です)。

「酒粕」を手作り!

あくまでも今回は甘酒(酒粕)を作るのが主目的です。

副生成物として何やら美味しそうな液体が出来てしまうみたいだけど、そちらは捨てるってことで良いのね?

日本酒 甘酒の出来る仕組み>

(甘)酒の原料はお米です。しかし酵母によるアルコール発酵は糖を原料とするのでお米(でんぷん)をダイレクトにアルコールにすることが出来ません。

そこで必要になるのが麹菌です。麹菌はでんぷんを分解して糖に変えてくれます(ご飯をずっと噛んでると甘くなってくるのと似たような反応です)。

ということで、酒はお米が麹菌により糖に分解され、その糖を酵母がアルコールに変えるという2段階の反応を経て出来上がります(2つの反応が同時に進むのが特徴)。

ワインみたいに果物を原料にする場合は元々果汁に糖分が含まれているから酵母だけでお酒になります。

反応自体は完全に別々に行うけど、ビールも小麦のでんぷんを麦芽に含まれている酵素で糖に変えてから酵母でアルコール発酵させて出来上がります(発酵の話はその歴史と共に調べて行くととても面白いですよ)。

一番重要な「水」の調達

料理の基本はやっぱり「水」!

という事で今回は車で30分ほどかけて別府弁天池まで天然水を汲みに行ってきました。

ちなみにこの別府弁天池はカルスト台地で有名な秋吉台の近くにあります。

なのでカルシウムがたくさん溶け込んだ硬水なのかな?と思いきや軟水なんですよね。

水源が秋吉台ではなく、もっと遠い所のようですね。

そして一般的に お酒 甘酒作りには軟水が適しているみたいよ。

うるち米を天然水に浸す

汲んできた天然水で半日程お米(3合)を浸します。

ちなみにお米は地元の直売所で購入した「ひのひかり」です。

お米を蒸かす

先日「強飯」を作りましたが、この為の準備でした。

ちゃんと蒸かすことが出来るのは実証済みです。

お米の量が多かったため、50分ほどかかりました。

ちなみにそのまま食べるには固すぎるって感じの仕上がりです。

炊いたご飯を使うこともできるけど、その時も3合のお米を2合分の水で固めに炊くといった工夫が必要です。

発酵用容器の準備

今回は4ℓほどの容量のプラスチック容器を用意しました(ダイソーにて330円)。

洗浄+アルコール消毒をした後、1.2ℓの天然水を入れておきます。

水に材料を投入

まずは蒸かしたてのご飯を投入します。

元の天然水が冷えていたので、この時点で温度は30℃程になりました。

次に市販の(乾燥)米麹を250g投入します。

今回は既に30℃だったので気にしませんでしたが、麹菌は60℃以上で死んでしまうので温度には注意が必要です。

次に酵母(イースト菌)を投入します。

今回はビール用のエールイーストを3g、パン用のドライイーストを2g投入しました。

※パン用を混ぜたのは単にビール用イーストが3gと少なかったからです。

イースト菌も40℃位になると死滅してしまうので温度管理が必要です(今回は30℃だったのでそのまま投入)。

全ての材料を投入し、かき混ぜて仕込みは終了です。

発酵によって二酸化炭素が発生する為、密閉すると容器が破裂する恐れがあります。

※この容器は安物なので蓋をしてもガスは抜けまくります。

麹菌による発酵も、イースト菌による発酵も基本的に温度が高い程早く進みます。なので20~30℃を維持するとすぐ完成します。でも、低温で時間をかけたほうが美味しくなるようです(日本酒は基本的に寒仕込みですよね)。

という訳で今回は初日だけ発酵の勢いをつけるためにバスタオルで包んで保温しましたが、その後は室温放置にしました。

1日経過

一晩経過後がこんな感じです。

朝までに室温が15℃位まで下がりましたが、バスタオルで包んで保温していた為に温度は22℃でした。

見た目はお米が水分を吸いつくして液体部分がほぼ無い状態です。

これから1日1回攪拌していきます。

攪拌するとドロッとした液体になりました。

この後は保温せず15℃前後の室内で発酵を進めます。

ちなみにこの状態で既にとても良い香りがします。

ご飯と水とカビ(麹菌)を混ぜて温かいまま放置って腐って臭くなりそうなイメージなのに不思議よね。

<お酒は何故良い香りがするのか?>

お酒の香りを表現する際、「フルーティー」という言い方を良く使いますよね?

ワインやシードルの様にフルーツを原料としたお酒なら当たり前の話ですが、米を原料としている日本酒でもそういった香り(いわゆる吟醸香)がします。

この香りの素は高級アルコール類やエステル類のようです。

ここでちょっとだけ化学的なお話を・・・

【お酒に含まれる高級アルコール類

お酒が含むメインのアルコールは発酵の過程で発生するエチルアルコール(C2H5OH)ですが、材料に含まれるアミノ酸が分解されることで微量ながら高級アルコールも生成する様です(高級アルコールというのは”C”が多く含まれるアルコールのことです)。

エチルアルコールの匂いは消毒用アルコールで嗅いだことがある人が多いかと思いますが、高級アルコールは良い匂いがするものがあります。

  • イソアミルアルコール・・・マジックインキの様な臭い
  • フェネチルアルコール・・・バラの様な臭い

【アルコールと酸が縮重合して生成されるエステル類

そしてアルコール類は自身が酸化されてできる酸(カルボン酸)と縮重合することでエステルになります。このエステルも良い香りのものが多いんです。

  • 酢酸エチル・・・セメダインの様な香り(エタノールと酢酸の化合物なので一番多く出来る)
  • 酢酸イソアミル・・・バナナやメロンのような香り
  • カプロン酸エチル・・・リンゴのような香り

上記のマジックインキやセメダインの香りって良い匂いなの?と私も思ったのですが、実際日本酒の匂いってよーく嗅ぐとそういった匂いがしますね(今回作ったものもそういう香りがしました)。

調べた所、お酒のアルコール発酵を低温でゆっくり進めるとこういった香り成分がより多く出来るようです。

ちなみに良い香りの成分はモノによって高温で揮発してしまうので、香り成分の構成によって冷酒用とかお燗をしても美味しいものという風に分かれるようです。

5日経過

発酵が進み徐々に液体部分が増えてきました。

浮いてる部分はまだお米の形がはっきり残っていて、沈んでいるのはほぼ形が無くなっています。

そしてホントに不思議なことに、この辺りからバナナっぽい香りがしてきました。

11日後

上に浮いている部分が少なくなってきた時点で今回は完成としました(どうなったら完成なのかは基準がイマイチ分かりません)。

ちなみにこの11日間の温度は11~15℃位(朝計測)でした。

この状態を「どぶろく」と言います。税法上では”雑酒”という分類みたいね。

酒粕を分離

さて、いよいよ本命の酒粕の分離です。

鍋とザルを重ね、ザルに布巾を被せます。

液体部分が多くなったとはいえ、大半は水分を多く含んだドロッとした酒粕なので、放っておいても液体はほとんど分離できません。

ということで、手で絞ります。

注意してやらないと布巾の隙間から勢いよく酒粕が飛び出します(私はそれで着ていたトレーナーが真っ白になりました)。

そんなこんなで酒粕の分離に成功。飛び散らかしたりしながらなんとか700g程出来ました(にごり酒は約1.5ℓ)。

ちなみに液体の方は一度濾しているので「にごり酒」となります。税法上はここから”日本酒”になりますね。

一度濾過するかどうかで区分が変わって来るのね。

もうちょっと酒粕を分離したい!

酒粕を分離した後の「にごり酒」を眺めていると、ふと「この白濁した成分も酒粕だから、このまま捨てるのは勿体ないな」と思いました。

じゃあさらに分離ね!

更に細かい酒粕も分離したいと考えて思い付いたのがこれです。

ところがコーフィーフィルターだと目が細かすぎるのか、分離に途方もない時間がかかりました。

結局このあともう一つ追加して3つで濾過しましたが、1.2ℓを濾過するのに9時間ほどかかりました(途中フィルターを1回づつ交換)。

量が減ってるのは途中で盛大にぶちまけてしまったからです。

ちなみにコーフィーフィルターで分離した酒粕はご覧の通り、とてもクリーミーな状態でした。

甘酒にするには布巾で分離したものよりこちらの方が口当たりが良くて美味しかったです。

主目的の割になんか紹介が雑じゃない?

おまけ・・・分離後の液体は??

酒粕分離を終えた後の液体部分はこんな感じになりました。

いわゆる日本酒ですね。

本来お酒って黄色っぽいものらしいですね(市販のものは活性炭などで濾過して透明にしている)。ちなみに残念ながら捨ててしまったのでお味の方は分かりません。

捨てるのにわざわざペットボトルに移したの???(ちなみにこの液体には酵母や麹菌が生きたままです。これを生酒と言います。)

酒粕を使った料理

元々は甘酒を造ることを主目的としていた今回の「節約料理」ですが、この大量にある酒粕を他にも使えないか調べてみた所、「かす漬け」という料理がヒットしました。

魚を漬けたものは食べた記憶が無きにしも・・・という感じで私にはあまりなじみのない料理だったので、さっそく作ってみました。

目分量で、酒粕とほぼ同量の味噌を加えて混ぜます。水分が足りなくて混ざりにくい時はみりんやお酒を加えると良いみたいです。

少ないながら魚は食べたことがあるので、今回はお肉を漬けてみます。

トンカツ用の豚ロース肉です。

満遍なく塗り付けてから冷蔵庫で1日置きます。

※酵母や麹菌の働きが悪くなるから常温放置が良いと書いてあるHPもありましたが、今回は冷蔵保存しました。

丸一日漬けこんでから酒粕を取ります。

見た感じ色などは変わっていませんね。

味付け一切無しでそのままフライパンで焼きます。

粕漬は焦げやすいので中火位で焼くと良いみたいです。

4日位漬け込んでも良いみたいですが、1日でも味は染みていました。

明らかに肉の旨味が増したし、ほのかな日本酒の香りが食欲を掻き立てて、とても美味しかったわ。

手作り甘酒(酒粕)のコスパは?

今回の甘酒(酒粕)作成にかかったコストは以下の通りです。

途中で甘酒以外に粕漬も作ってしまったので、コスパの評価は定性的な評価になりますが、決して悪くなかったと思います。

まぁ作成に10日以上かかりましたから時間的には非効率かもしれませんけどね・・・

<甘酒(酒粕)作成の材料費>

  • お米(3合)・・・167円
  • 米麹(250g)・・・249円
  • イースト菌(5g)・・・26円
  • 天然水(1.2ℓ)・・・0円

合計441円で約700gの酒粕が出来ました。今回はこの酒粕で甘酒を5杯ほどと粕漬を作りました。

副生成物として日本酒が1.2ℓ程できちゃったけど、そちらは違法なので廃棄しました。

副生成物まで含めれば確実にコスパは良いって言えるんだけどね~

発酵食品は健康に良いってホント?

発酵食品は全般的に体に良いと言われています。もちろん酒粕から出来る甘酒も「飲む点滴」と言われるほど体に良い成分が沢山含まれているようです。

私も興味があるので発酵食品について色々調べたりしていますが、正直色々な人が色々な効果について語っていて何が正解かよく分かりません。

それもそのはず。発酵って多様な細菌が様々な化学反応を起こしていて、その結果たくさんの物質が出来ます(同じ麹菌や酵母と言われているものでも、個性の違った菌が沢山いるようです)。

だからその出来たもののある物質にフォーカスすると「〇〇に良い」となり、他の物質に着目すると「△△に良い」なんて話になってしまいます。

とても複雑で私が調べたことだけでも書ききれません。ただ総じて発酵食品は体に良いものだらけのようです。

そこまで考慮すれば手作り甘酒(酒粕)のコスパは非常に高いとも言えるわよね!

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