自炊で節約!いくらで出来る!?(手作りビール編)

セミリタイア生活
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以前からやってみたいと思っていたビール作りにチャレンジしてみました。果たして美味しいビールは出来るのでしょうか?そして気になるコストパフォーマンスは?今回は私が行った作業工程も合わせてご報告したいと思います。

手作りビールのコスパは!?

同じようなブログ記事は沢山ありますし、同じ注意書きが書いてあると思いますが重要な事なので私も最初に書いておきます。

日本の「酒税法」では、アルコール度数が1%以上の酒類を無許可で醸造することを禁じています(自宅で自分だけで飲んだとしても違法)。したがって、自宅でビールを手作りしたい人はアルコール度数を1%未満にする必要があります。

手作りビールのコストパフォーマンス

ビール作りは普通の料理の延長線上という感じではなく、今まで家に無かったものを用意する必要がありました。なので「材料費がいくらだったから1杯当たりいくらで出来ました」というより、そういった初期投資込みのコストを計算してみようかと思います。

ちなみに今回ビール作りをするに当たっては色々なブログを読みましたが、必要な道具類については特にこちらのブログを参考にしています(昔良くコメントを下さった方のブログです)。この参考記事によって初期投資は一般的なものよりかなり安くなったと思います。

結論から言うと、手作りビールのコスパは最高だと思います。

コストが安い(66円/350ml換算)ってだけじゃなくて、美味しかったからね。

ざっくり計算!ビールはいくらで作れるか?

まず初期投資という事で、一般的な家庭にあると思われる調理器具以外でビール作りに必要なもの(今回私が購入したもの)をご紹介します。

<初期投資:固定費>

  • 蓋つきポリ容器(13ℓ)を2個・・・1,870円
  • ロート・・・345円
  • 温度計(棒状の物)・・・309円
  • 温度計(シール状の物)・・・369円
  • ペットボトル(500ml×24本、1.5ℓ×6本、中身入り)・・・2,064円

初期投資は全部で4,957円ね。

お次は材料費です。こちらはビールの素のメーカー標準レシピで算出しています。実際のレシピとは異なりますが、(あくまでも)その通りに作ったとして計算すると・・・

<材料費:流動費>

  • ビールの素(23ℓ仕込み)・・・2,988円(本体2,138+送料850円)
  • 砂糖1kg(一次発酵用)・・・216円
  • 砂糖約150g(二次発酵用)・・・40円
  • ゴミ袋(30ℓ)を2枚・・・26円

1回作成分の材料費は大体3,270円ってとこね。

私は最終的に22ℓ程で仕込んだのですが、作業の途中でこぼしたり、沈殿物(澱)を避けたりして出来上がりは20ℓ位の(アルコール度数1%未満の)ビールが出来上がりました。

初期投資費用(4,957円)の考え方ですが、今後ビールを同様に10回作ると想定して、1回当たりの費用を496円としました(ペットボトルが10回使いまわせるかは現時点では分かりませんが・・・)。

なので今回は3,766円(材料費3,270円+初期投資費用496円)で20ℓのビールが出来たという事になります。

350ml換算だと66円程です。アルコール度数1%未満ということに目をつぶれば爆安って感じですね。

まぁ市販のビールには税金(350mlだと70円)がかかってるから、安くなるのは当たり前なんだけどね。

<ビールの素メーカーのHPには40円/350mlと書いてありますが・・・>

上記のビールの素のメーカー標準レシピで作るとビールが23ℓ程作れるみたいです。

ただ、メーカー標準レシピ通りに仕込むとアルコール度数が4~5%位になってしまうので、あくまでもその通りに作ったとしたら・・・というお話なんですが、商品の説明には350ml換算で40円程度で出来ると書いてあります。

ただ、その40円には初期投資費用が入っていないのは勿論のこと、ビールの素の送料も含まれていません。

初期投資費用は人によってバラバラになるので考慮されていないのは仕方がありません。

しかし、ビールの素の送料については私が調べた所、無料で取り扱っている代理店はありませんでしたので、考慮に入れる必要があるでしょう。

この囲みについては記事を書いたずっと後で書き足しているのですが、今調べたら40円という記載は無くなっていますね。

ちなみに私は2回目以降はビールの素を2つまとめ買いするようになったから、送料負担は半分になったわよ。

肝心のお味の方は?

「自分でビールを作ってみた」というブログ記事はネット検索すると結構でてきます。大抵は「美味しい」と書いてあるのですが、中には失敗したのか「不味い」と書いている人もいます。

また、手作りビールには市販のビールとは異なりイースト菌(酵母)が生きたまま残っています。このイースト菌は胃腸に良いそうです(ビール酵母はサプリとして販売されています)。

で、私の場合どうだったかというと・・・

とても美味しく出来上がりました。

安く作れて、美味しくて、更に胃腸にも良いとくればコスパは最高といえるのではないでしょうか。

今回は大成功って感じよね。

<後日追記 ビールの味のお話>

これを追記している時点で私はビールを4回作っています。

毎回ビールの素を変えているので当然味の系統は大きく異なります。言ってみれば味が違うのは当然ということになります。しかし、同じビールの素を使って同時に作ったビールでもボトルによって味が違ったりもします。

大手メーカーの完全な品質管理の元で作られたものと違い、素人が手作業で適当に作る訳ですからボトル詰めの時などの作業のばらつきによって、それぞれに個性が出るんですよね。

実際飲むと炭酸の強弱が異なっていたり、若干糖分が残っていて甘味が感じられたり、反対に物凄くドライに仕上がっていたり・・・

今日飲むボトルはどんな味かな?なんて思いながら開栓するのも手作りならではの楽しみ方かもしれません。

季節(気温)によって発酵に使うイースト菌を変えてみたら、それでも味がかなり変わったわよ(後述します)。

手作りビールの作成手順

一応記録も兼ねて日付なども入れていきます。

ネット検索するとやり方や使う道具は人によってマチマチです。ここは今回私が辿った手順をご紹介します。

仕込み(2021/8/26)

仕込みは2021年8月26日の午前中(曇り、室温28℃)に行いました。

肝心のビールの素は「Morgans・ゴールデン ザーツ ピルスナー」という何となく癖のないスタンダードなものなのかな?というものをチョイスしました。

大き目な鍋にお湯を沸かす

最初に大き目の鍋にお湯を沸かします。

私の場合、4ℓ以上入る鍋で2ℓのお湯を沸かしました。

ちなみに沸騰させるのでこの鍋はアルコール消毒はしていません。

ビールの素を開缶

全ての製品がそうであるかは分かりませんが、私が購入したものは缶切りが必要なものでした。

最近缶切りが必要な缶詰なんてとんと見ませんから、ご家庭に缶切りが無いという人もいるかもしれません。ご注意を。

ちなみに匂いは臭いとまでは言わないけど、良い匂いとは思わなかったわ。

とても粘性のある、ドロッとした液体です(冬場は湯せんした方が良さそうです)。

お湯にビールの素と砂糖を投入

沸騰させて火を消したお湯の中に、ビールの素と砂糖を入れて溶けるまで混ぜます(火にかけて煮てしまうと香りが飛んで苦味が増すようです)。

ビールの素と砂糖の体積の分、溶液の量は増えますから、鍋の容量には余裕が必要です。

ちなみに砂糖は何でも良いみたいだけど、私は三温糖にしました。

仕上がりに三温糖のカラメル風味が残るってあったから使ってみました。

<ビールの素と砂糖、全体の仕込みの量のお話>

私が今回購入したビールの素の場合、メーカー標準レシピは以下のようになっています。

  • ビールの素(1缶、1,700g)
  • 砂糖(1kg)
  • 水(23ℓ:上記を含め全体の仕込み量が23ℓの意)

ただし、このレシピで作ってしまうとアルコール度数が4~5%になってしまい違法となります。適法にするには約5倍に薄める必要がありますから、ビールの素と砂糖を1/5にするか、仕込み量を5倍にする必要があります(出来上がってから希釈しても良い?)。

仕込み量を115ℓにすると置く場所に困るので、私は材料を1/5に・・・しています。

ビールの素のメーカーHPにそれぞれの材料の仕込み量などを入力すると出来上がりのアルコール度数が計算できるツールがあるので、1%未満になるよう各材料の量を調節・・・したという事にしておきます。


1次発酵準備

参考にさせてもらったブログに倣って、ポリ容器2つに厚手のビニール袋をかぶせてその中で1次発酵させます。

この辺りから手には使い捨てのビニール手袋をはめ、道具などはアルコール消毒しながら作業しています。

2つに分けた意味は、主にリスク分散(雑菌が混入して腐敗した時に全損を避ける為)です。

それから重量ね。2つに分ければ10kg少々なので持ち運びが楽になるわよ。ビニールを被せたのは容器の洗浄が楽になるのと、発酵時に雑菌が入り込むリスクを減らす為ね。

溶液注入

ビールの素を溶かした鍋はまだ高温だった為、ポリバケツの方に先に水を入れ、その後に溶液を加えました。

溶液は鍋から直接注ぎ、二等分は目分量で行いました。これは余計な器具を使うとその分雑菌の混入リスクが増えると考えたからです。

水は水道水を使いました(凝り始めたら天然水とかを汲みに行くかも)。

この時点で溶液の温度は約31℃でした。

イースト菌投入

ビールの素の説明書にはイースト菌(ビールの素に付属)は25~28℃まで冷ましてから入れるようにと書いてありました。

ただ、室温が28℃なので放置していてもそのレンジまでは下がりそうになかったので30℃の段階でイースト菌を投入しました。

その後消毒した温度計でよく攪拌します。

多少時間を置きましたが、雑菌混入リスクの方が高いと判断し、30℃の段階でイースト菌を投入しました。

ネットで調べるとイースト菌が死んじゃう温度は言ってる人でバラバラなんだけど、35℃位から死にはじめて40~50℃位で全滅するって書いてる人が多いわね。なので30℃はセーフでしょう。

<後日追記 使用するイースト菌について>

ビールの素に付属しているイースト菌は「エールイースト」という種類のもので、発酵適温が18~28℃位のものです。なので温かい時期に作るのに適しています(エールイーストの方が適温の幅が広く、発酵管理が楽なので標準で付属している)。

当然冬場であれば若干温めてやる必要が出てくるわけです(面倒くさいですね)。

という訳で冬場は発酵適温が低いイースト菌の出番という訳です。

別売りになってしまいますが、ビールの素を取り扱っているお店で売っています。私が購入したものは発酵適温が11~15℃の「ラガーイースト」です。

色々調べた所、ラガーイーストの方が発酵管理が難しく、時間もかかるとのことでしたが、実際やってみたら普通に出来上がりました(確かに時間はかかりましたが)。

ちなみに名前で分かると思いますが、日本の大手メーカーのビールはほぼ全てがラガーイーストを使って作られています。

エールの方が味わい深い感じに仕上がって、ラガーだとさっぱりドライに仕上がる感じでした。

仕込み完了!

初めてなのでどの程度かは分かりませんが、発酵が始まると二酸化炭素が発生するはずです。

なので完全に密封することは出来ません。私は写真の様にビニール袋を適当にねじって洗濯ばさみで緩く止めました。

この止め方はちょっときつかったみたいです。数時間後にビニールがパンパンに膨れ上がって容器の蓋を押しのけていました。

ビニールは数回ねじる位で十分みたいね。

1次発酵開始(2021/8/26~31)

上記まででポリバケツに仕込んだビールは蓋をして押し入れに保管しました。

ビールの素の説明書によると、1次発酵終了の目安は「表面の泡が消え、下からの気泡が止まったら」とあります(期間は条件によって3~20日位)。

仕込んだ段階では発酵が始まってない為、泡のようなものはほぼありません。ここからどう変化していくかは1日1回確認していきます。

ちなみに1次発酵は溶液中の糖分をイースト菌が分解して二酸化炭素とアルコールを作る工程です(ここで発生する二酸化炭素は空気中へ逃がします)。

ポリバケツの蓋は完全には閉めず、多少隙間を開けています。

ポリバケツの側面にはシール式の温度計を張って温度がモニタリング出来るようにしています(発酵開始時は仕込みの段階と同じ30℃となっていました)。

翌日(2021/8/27)

朝の時点で気温27℃(日中最高は30℃位)

目視ではっきり分かる程、泡が発生しています。これが見えなくなるまでこのまま放置ということになります。

色合いなどは変化が無い感じです。

2日後(2021/8/28)

朝の時点で気温27℃(日中最高は29℃位)

見た目上は特に変化はありません。

ただ、昨日は気付かなかっただけかもしれませんが、二酸化炭素が発生するシュワシュワという音がはっきり聞こえました。

そして漏れ出てくるガスにはハッキリとしたビールの香りがします。

3日後(2021/8/29)

朝の時点で気温27℃(日中最高は29℃位)

見た目上の変化は特にありません。

相変わらず二酸化炭素が発生する音がシュワシュワいっています。

押し入れに漂うビールの香りも強くなってきた感じがしますね。

放置したビールの空き缶の様な嫌な臭いじゃなく、もっとフルーティで爽やかな香りよ。

4日後(2021/8/30)

朝の時点で気温26℃(日中最高は外出の為不明)

外見上は気泡が少し減った感じです。音を聞くと昨日までシュワシュワいっていたのがほぼ聞こえなくなりました。

そろそろ1次発酵終了となりそうです。

まだ2次発酵用のペットボトルが半分も空になってないのにっ

5日後(2021/8/31)

朝の時点で気温27℃

昨日はわずかに聞こえていた発泡音が全く聞こえません。ちょっと早いような気もしますが、一次発酵が終わったと考えて良さそうです。

一次発酵を終え、二次発酵の過程に移行させます。

結局買ってきたペットボトル飲料は8割方飲めなかったわ・・・

2次発酵準備(2021/8/31)

2次発酵はイースト菌に追加の糖分を与えて、主に二酸化炭素を発生させることを目的として行います。密閉した容器の中で行うので発生した二酸化炭素(炭酸ガス)がビールに溶け込み、炭酸飲料になっていきます。

ペットボトルで行った場合はその炭酸で容器がパンパンに固くなります。ちなみにペットボトルは炭酸用とか加温用とか仕様がいくつかあります。当然耐圧性能が一番高いのは炭酸用なので、元々炭酸飲料が入っていたペットボトルを使った方が良いと思います。

容器(ペットボトル)準備

用意したペットボトルは1.5ℓ容器が6本、500mlの容器が24本で合計21リットル分です。

一応直前まで中身が入っていたものがほとんどだったので、軽く水ですすいだだけです。

作業時の気温は28~29℃位でした。

洗浄の手間を減らしたいなら炭酸水を買ってくるのが良いかもしれませんね。

清涼飲料水が入ったものだとちょっとすすいだだけじゃ匂いが取れないのよね。

<ビール作成で一番大変!?だったこと>

実はビールを手作りする上で一番苦労したのはペットボトルの調達です。

最初は適当に炭酸飲料でも買ってきて飲めば良いかな?なんて思っていましたが、20ℓ分の飲料を買ってきて更に一人で飲むとなるとかなり大変な作業です(私は普段清涼飲料水は一切飲みません)。

ネット検索すると空のペットボトルも売っているのですが、近くのディスカウント店で中身入りを買ったほうが安いんですよね。

という訳で私は近くのドラックストアで中身入りの飲料を買ってきました(最終的に中身はほとんど捨ててしまいましたが)。

  • スプライト(1.5ℓ)・・・6本(648円)
  • 炭酸水(500ml)・・・24本(1,416円)

最初は調達本数が少なくて済む1.5ℓのペットボトル飲料を購入しましたが、甘い飲料は大量に飲むのが辛く、途中で炭酸水に切り替えました。ビールを詰めるにしても一度に飲み切れる500mlの方が良さそうです。

これ運ぶのも一苦労だったのよね。普段からペットボトル飲料をよく飲む人はこの辺りは苦労しないかもしれないわね(コストについての考え方も変わって来るかも)。

容器消毒

消毒はアルコールか漂白剤の2択かと思いましたが、アルコールの方が早く蒸発しそうなのでアルコールをチョイスしました。

スプレータイプなので2プッシュづつスプレーして放置です。

放置の際、雑菌が入るのを防ぐためキッチンペーパーで覆っておきました。

キャップの方も同様、水で軽くすすいだ後水を切ってアルコールで消毒しました。

ペットボトル同様、使うまでキッチンペーパーで覆っておきます。

プライミングシュガー投入

ここからの作業はまた使い捨てビニール手袋をはめて進めました。

炭酸の素になる砂糖を各ペットボトルに入れていきます。

量はビールの素の標準レシピを参考に500ml当たり3gとしました。

毎回計量するのは面倒くさいので、予め一杯3gが計れる小さなスプーンを用意し、ある程度目分量でやっていきました。

プライミングシュガーにはグラニュー糖を使いました。

ロートにくっ付いたりしたのでかなり誤差があると思いますが、そこまで厳密にする必要もないかな?といった精度の軽量です。

次の工程まで時間がかかるのでここでキャップを乗せておきます(絞めると大変なので置くだけ)。

溶液注入

さて、一次発酵が終わったビールのお披露目です。

匂いはビールそのもの。味見をしたら一切甘味は感じませんでしたので、一次発酵は完了しているといえそうです。

下の方に蛇口が付いている容器を使っているとそれをひねるだけですが、私はここからビールを掬ってペットボトルに移さないといけません。

という訳でこんなガラスの容器を使いました(お玉だとやってられない位の回数掬うことになります)。

ビールを掬うために容器ごとドボンと漬けるので、内側・外側両方消毒します。

作業途中は一人の為、写真は撮りませんでしたが、計約20ℓがペットボトルに充填されました。

この後の二次発酵で炭酸が発生するので容器には余裕を持たせる必要があります(下手をすると破裂するそうです)。

各容器に少なめに充填しているから、容器の合計容量は21ℓだけど、大体20ℓ位のビールが出来たかな?って感じです。

容器の底にたまった澱

容器の底の方には白っぽい澱が溜まっています。これはこれで栄養価の高いものらしいのですが、今回は廃棄しました。

ビール酵母としてサプリメントとしても売ってますね。

使い道を特に調べてなかったから今回は廃棄しました(実はここから別のアイデアが生まれたんだけど、それは別に記事にするわね)。

充填作業はその澱を巻き上げないよう慎重に行いましたが、最後の方になるとやはり多少入ってきます。

この写真だと一番右側が結構白く濁っていますが、澱の影響です(底の方にも若干沈殿していますね)。

まぁぶっちゃけ全てのペットボトルで色はマチマチなんだけどね。

まぁその辺が手作りっぽさがあって良いのかも・・・出来上がりに何か影響があるのかな?

二次発酵開始(2021/8/31~)

ビール溶液を充填したペットボトルは蓋を固く締めてから押し入れで二次発酵の工程へ移行させます。

万が一の破裂対策として下にビニールを敷いて、大きなペットボトルはポリ容器に入れておきました。

これで約2週間程で飲めるようになるようです。

二次発酵は暗所で行います(光が当たると成分が変化して臭くなるらしい)。ちなみに押し入れではビールの手前に荷物を置いて、扉を開けても直接ビールに光が当たらないようにしました。

高温は避けるべきだけど、別に冷蔵する必要はありません(というか冷蔵すると発酵が進みません)。冷蔵するのは飲む直前ね。

翌日(2021/9/1)

朝方の気温は28℃。

見た目上の変化はほとんど無く、ペットボトルは力を入れて押すと充填時に比べると「幾分内圧が高まってるかな?」という感じです。

まだカチカチって感じには程遠いですね。

見た目の変化が乏しいので、写真はチラホラって感じにしとくわ。

2日後(2021/9/2)

朝方の気温は27℃(9月になって朝晩は結構涼しくなってきました)。

見た目の変化はボトルによって多少澱が沈殿しているかな?という程度です。

そしてペットボトルの固さですが、カチカチとまではいえないものの、かなり固くなってきました。恐らく今開封してもそこそこ泡立つんじゃないかな?という感じです。

3日後(2021/9/3)

朝方の気温は26℃(雨で朝から肌寒い感じです)。

見た目は相変わらず変化無しです。

ペットボトルの固さは昨日よりさらに固くなっていますが、市販の炭酸飲料に比べるとまだちょっと柔らかいかな?位です。

写真じゃ分かりにくいですが、ペットボトルの底には澱が多少溜まっています。

こうして写真を撮るために動かすと、澱が舞ってちょっと濁るわね。

4日後(2021/9/4)

朝方の気温は25℃(昨日の雨で涼しくなりました)。

見た目の変化はありませんが、ペットボトルの固さはほぼ市販の炭酸飲料程になりました。目安の2週間には遠いんですが完成ということなんでしょうか?というか今後も更に内圧が高まるんですかね?

一応炭酸用のペットボトルは(新品時)16気圧まで耐えられるそうなので、大抵の事では破裂しないと思いますが20ℓ全てが破裂したら大惨事ですし、ちょっと怖いですね~

1週間経ったら一本位飲んでみましょうか。

5日後(2021/9/5)

朝方の気温は25℃ 。

見た目(色)は2日前と比べても特に変化は無いように見えます。ただ、ペットボトルはほぼカチカチといっても良いような固さになりました。

見た目に変化は無いと言いましたが、澱が増えた気がします。毎日観察しているボトルは同じものですが、最初はこんなに無かった気がします(観察力不足でこの辺を見ていませんでした)。

澱はたんぱく質等を含んでいるようです。熟成させるとこの澱が更に分解しアミノ酸に変わってうま味になっていくそうです(熟成させると美味しくなる理由?)。

お酒を熟成させると何故味が深く・まろやかになっていくのかといった理由については詳しく書いてあるものがないのよね。

6日後(2021/9/6)

朝方の気温は25℃ 。

最初の頃に比べると1日単位では全く変化が無く退屈ではありますね(といっても変わったのはペットボトルの固さ位ですが)。

ただ中身はきっと美味しくなってるはず・・・

7日後(2021/9/7)

朝方の気温は25℃ 。

いつも観察しているボトルはご覧の通り変化無し。

という事でそろそろ試飲といきますかね。

取り合えず2次発酵も1週間目とキリが良いのでここで一応完成として飲んでみます。

観察しているボトル以外を2本ほど冷やそうと吟味したら、結構ボトルの固さ(内圧)はバラバラな感じね(プライミングシュガーの量のバラツキによるものかしら?)

いよいよ試飲!(2021/9/7)

第一印象・・・「旨いっ!」

「自分で時間をかけて作った」というスパイスが効いているのは間違いないんですが、一口めの印象は全く持って悪く無いですね。

鼻に抜ける香りがフルーティで、舌にはほのかな酸味と炭酸の刺激が感じられ、喉越しは軽く、コップ一杯目は自然に一気飲みしてしまいました。

特に香りは確かにビールなんですが、今まで感じたことが無い程爽やかな感じですね。

あえて欠点を上げるとすれば、若干の甘味が感じられたのと、炭酸がちょっと弱いかな?という点。写真でも泡は少なく見えますが、写真を撮っている間にほとんどがなくなってしまう位でした。

やはり2次発酵が1週間では短いのかもしれません。ただ、この感じた欠点は恐らく時間(熟成)が解決してくれるものと思われます(発酵によって砂糖が炭酸に変わっていくため)。

今の段階でも十分「作って良かった」という味になっていますが、恐らくこの先更に美味しくなっていくであろうことを考えれば「ビール作り」は自分的に大成功といった感じですね。

もうちょっと熟成させれば更に美味しくなると思われます。ちなみに流石アルコール1%未満!500ml一気に飲んでも酔っぱらわないですね(笑)

この記事も書き始めから結構経過してるし、文章量も多くなっちゃったからここで一旦〆て、今後の味の変化は別にまとめることにしますね。

今回作ったビールを飲み切ってから次回を作るとすると、また飲めるまでに間が空いてしまいます。なので実は既に第2回用の準備を始めています(ペットボトル調達ですが)。

<おまけ知識:生ビールの「生」って何が生なの?>

今回こうしてビールを手作りするに当たって色々調べたのですが、その中で勘違い・・・というか古い知識がありました。もしかしたら私と同様の勘違いをしている人もいるかもしれませんので調べたことをここに記しておきます。

「生ビール」というと、居酒屋とかでジョッキで出てくるものだけを指すと思っている人はいませんか?

実は今販売されている缶ビールなども一部の製品を除いて全て「生ビール」なんです(パッケージにそう印刷されています)。

では「生ビール」って何のことを指すのかというと、”加熱処理していない”ビールの事を指すそうです(酵母が生きたままか除かれているかではない)。

<古い認識>

この加熱処理は何のために行われるかというと、ビールの中のイースト菌(酵母)を除去する為です。そもそも市販のビールは製造されてから消費者が飲むまで経過する時間がマチマチです。ビールの中にイースト菌が生きたまま存在すると、発酵が進んで味が変わっていきます。一般的には時間が経過して熟成されれば美味しくなると言われていますが、大手メーカーの場合「いつどこで飲んでも同じ味」という品質の方が大事なのでイースト菌を生きたままにするのは都合が悪いんです。

ということで缶ビールなどは加熱処理された「ビール」(イースト菌無し)にして、居酒屋など作った後すぐ消費される業態へは非加熱の「生ビール」(イースト菌あり)となった訳です。

要するに「生ビール」の定義自体は加熱処理の有無だったけど、それはイースト菌の有無と同義だったわけです(昔は)。

・・・というのが古い認識です(調べてみるとバブル期位までのお話らしいわね)。

<現在の認識>

近年は技術の向上に伴い、ビールの中のイースト菌を取り除くのには濾過が利用されています。なのでイースト菌を除くのに加熱処理の必要が無くなりました。という訳で大抵のビールは加熱処理されない「生ビール」(イースト菌無し)となった訳です。

※昔の味わいを残すためにあえて加熱処理したビール(キリンクラシックラガー等)も存在します。

手作りビールは「生きたイースト菌が入った非加熱のビール」ですから、現在ではなかなか外でお目にかかれない飲み物と言えそうですね(地ビールとかだと普通にありますが)。

その生きたイースト菌が発酵食品同様、胃腸に良いらしいのよね。

(ご参考)今回購入したもの一覧

お店によって結構値段が違うものがあるから気を付けてね。

私は全てアマゾンでポチりました。

ビールの素は何故か送料無料という商品が見当たりません。そして商品の説明に350ml換算で40円程度と書いてありますが、明らかに送料を考慮した額になっていません。

その他の砂糖とかビニール袋は近くのスーパーで調達したわ。

コメント

  1. NICO より:

    ご無沙汰しております~!
    ブログ、参考にしてくださったようでありがとうございましたm(__)m
    丁度ビール作りに丁度よい時期になってきましたよね!!
    手作りビール私も飲みたい、、、、、
    美味しく出来上がりますよーに(^^)

    • 東郷 潤 東郷 潤 より:

      NICOさんお久しぶりです。コメントありがとうございます。

      手作りビールってやってみると思った以上に簡単に出来るんですね。
      最初に仕込んだビールが二次発酵後2週間以上経過してとても美味しくなりました!
      計算外だったのは9月に入って急に涼しくなってしまったことですかね~(暑い中ぷはーっとやりたかった)
      とても気に入ったので第二弾に向けて日々炭酸のペットボトルを空にする毎日を送っています。
      ちなみにNICOさんの記事にある「コンタミ」って私も理系なので見て懐かしく思いましたが、文系の人は分からないかもしれませんね(笑)