日本人なら大抵の人は知っている「天岩戸神話」。神話なだけに空想上のお話と思いきや、実際に「ここが天岩戸です」という場所があります。そうとなれば行ってみたくもなるというものです。
天岩戸神社
先日「天岩戸(あまのいわと)」を参拝する為に宮崎県にある天岩戸神社へ行ってきました。
天岩戸そのものは写真撮影禁止なので、見る為には実際行くしか無いのよね。
<主祭神>
西本宮
- 天照大神(あまてらすおおみかみ)
東本宮
- 天照大神(あまてらすおおみかみ)
天安河原宮
- 思兼神(おもいかねのかみ)
- 八百萬神(やおよろずのかみ)
神様のお名前は表記の仕方がいくつもあるので、今回はこちらで統一しました。
天岩戸神社は大きく3つに分かれていて、全部を合わせて天岩戸神社なんだそうです。それぞれ徒歩で移動できる距離にあります。東本宮の駐車場は比較的小さいので、混んでいる時は西本宮に車を停めて歩きで回る方が良いかもしれません。
天岩戸神社への行き方
私は近くで車中泊してから車で向かいましたので神社の公式HPの情報を引用すると、
<九州各地から車>
○福岡・佐賀・長崎方面から
九州道―熊本インター、益城熊本空港インターより約2時間
○鹿児島方面から
九州道―松橋インター、御船インターより約2時間
<空港から車>
○阿蘇熊本空港より約1時間30分
○宮崎空港より約2時間15分
<バス>
○高千穂バスセンターより路線バスで「天岩戸神社」下車
基本的に何処からも結構あります。
ただ、行く価値はあると思いました。
西本宮
どういう順番で参拝するのが正しいのかは分かりませんが、私の場合最初に到着したのが西本宮の駐車場でしたから、西本宮から参拝しました。
ちなみに神社に到着したのは朝8時だったので人はほとんどいませんでした。
この辺は近くで車中泊したメリットよね。
鳥居
大きな神社なのであちこちに鳥居があります。こちらは西本宮駐車場のすぐそばにあるものです。
社務所
最初の鳥居をくぐると社務所があります。朝早かったので準備中でしたが、私は御朱印などは集めていないので問題ありません(実は後から問題が発生しました)。
手水舎
参拝客が多い神社は現在柄杓が置いて無い所が多いですね。
神門
社務所の先の鳥居をくぐると右手に神門が現れます。
神楽殿
神門をくぐった左手に神楽殿があります。
拝殿
拝殿は神門をくぐって正面にあります。
この神社のご神体は「天岩戸」そのものなので、拝殿の先に本殿は無く「天岩戸」があるはず・・・ですが見えません。
実は社務所の前辺りに書いてあるんですが、「天岩戸」を参拝するには神職の方に案内してもらう必要があります。
案内は無料だけど、時間が決まっています。初回は朝の9時で、その後30分おき(12時のみ1時間空きます)にあり、最終は16:40のようです。私は朝8時に着いてしまったので結構待つことになりました。
(ご神体)天岩戸
上にも書きましたが、ご神体である「天岩戸」は撮影禁止です。
「天岩戸」は拝殿の裏側にある渓谷の対岸にあります。しかし渓谷に無数に生い茂っている樹木によって遮られ、決まった位置からしか「天岩戸」は見えません。
その決まった位置が拝殿の裏側なのですが、そこに行くには神職の方の案内が必要となっている訳です。
これ、ホントにうまい事出来てて、「天岩戸」自体はかなり大きなものなのに他の位置からは全く見えないんですよ。
という事で初回の9時を待って案内してもらいました。
「天岩戸」は渓谷の断崖にありました。しかし若干窪んだ洞窟の跡みたいなものしかありません。
神職の方の説明では現在では崩れてしまっているそうですが、かつては幅18m、奥行き9m程の洞窟だったそうです。
また洞窟の蓋の部分「岩戸」は天照大神を引き出す際に天手力男神(あめのたぢからおのかみ)が投げ飛ばし、長野の戸隠神社のご神体になったそうです。
岩戸って投げ飛ばされて長野まで飛んでったの!?
「天岩戸」は禁足地になっていて人は近づけません。というより周りは断崖絶壁で禁足地じゃなくても近づけそうにありませんでした。天照大神はどうやってあそこまで行ったんでしょう?
天安河原宮
西本宮から歩きで15分位でしょうか?西本宮より川上側に天安河原宮があります。
私の場合「天岩戸」の案内時間まで結構時間があったので先にこちらを参拝しました。ちなみにこちらは照明が無い河原をしばらく歩きますから暗くなると危ない感じですね(そもそも「天岩戸」を見る為には9:00~16:40の間に参拝する必要がありますが)。
天安河原宮への道中
最初はこんな感じの歩きやすい遊歩道みたいな道が続きます。
次第に道が狭くなり、橋が現れます。
橋を越えた辺りから川のすぐ近くを行くことになります。
川の水は異様に澄んでいて神々しい?感じもしますね。
天安河原宮
そしてついに天安河原宮が現れます。
実は朝早かったため、西本宮でも、ここまでの道中でも他の参拝者を見ることは無かったのですが、ここに来たら一組の夫婦の参拝者がいてかなりびっくりしました(ここまで歩いている途中で前に歩いている人は誰もいなかったので相当長い時間ここにいたみたいです)。
ただ、他の参拝者が長い時間ここにいたのも分かる気がしました。
パワースポット・・・と表現するのが陳腐に感じるほど圧倒的な存在感がありました。
ここが天の岩戸に引き籠った天照大神をどうやって引き出すか?八百万の神々が会議を開いた場所です。
ちなみに石を積み上げるのはかなり最近始まった流行みたいなもののようです。
東本宮
西本宮が「天岩戸」をご神体としているのに対して、東本宮は「天岩戸」から出てきた天照大神が住んだ場所を祀っています。
要するに日本の最高神のお屋敷ってことね。
鳥居
流石に最高神のお住まいといった所でしょうか?結構な段数の階段を上った先にあるようです。
天安河原宮まで歩いた後の階段はちょっと厳しいですね。ようやく登りきりました。
拝殿
意外?といっても良いかもしれません。
西本宮がかなり人の手の入った神社なのに対して、東本宮はちょっと寂れた感じですね。
ただ流石に最高神のお住まいといった所なのでしょうか?屋根の上にある鰹木が8本もあります(俗説では御祭神が女神だと偶数本とのことですがその限りではありません)。数が多いと偉いのかは分かりませんが、こんなにたくさん鰹木がある拝殿は始めてみたかもしれません。
本殿
ご神体が「天岩戸」である西本宮と異なり、東本宮は普通に本殿があります。いうなればこちらが天照大神のお住まいといった所でしょうか?
・・・小さい(けどやはり鰹木は多めの6本)
7本杉
本殿裏からしばらく小道を行くと7本杉があります。
ん?9本じゃないの?と思いましたが、地下で根が繋がっている右から7本の杉を「7本杉」というそうです。
ちなみに断崖に生えていて危険なため近寄ることは出来ません。位置的にはこのすぐ下からちょっと行った所に「天岩戸」があるはずです。
ただ、何を調べてもこの7本杉の謂れが分からないのよね。特に御神木でもないみたいだし・・・
天岩戸神社の感想
実は天岩戸神社は前日の夕方着く予定でした。しかし若干のトラブルの為に到着できず、翌日の朝に変更しました。
これが大正解でしたね。
駐車場の大きさや数から察する所、やはりこちらの神社は参拝客が多いと思われます。そしてここを訪れたらほとんどの人は「天岩戸」を参拝するはずです。私の時は「天岩戸」参拝をしたのは私を入れて3人だけでした。参拝するスペースは結構狭いので何十人もいたら大変だと思います。
朝早すぎると「天岩戸」参拝まで時間が空いちゃうから9時ちょっと前位に着くと良いかもしれません。
そして何よりあの「天岩戸」が見れたことが嬉しかったわね。あと天安河原宮の圧倒的な存在感に触れられたことも貴重な体験だったわ。
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