【乙4】乙種第4類危険物取扱者取得までの流れ(まとめ)

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少し前に「乙種第4類 危険物取扱者」の資格試験を受けに行ったことを日記風の記事にしました。ただ、なんとなく一回の雑記に留めておくのは勿体ない気がしたので、免状取得までの流れをまとめてみました。受験する地域によって細かい手続きが違うかもしれませんがご参考までに。

乙種第4類 危険物取扱者取得までの流れ

「乙4」資格の取得までをざっとまとめてみました。

まぁ終わってみればなんてことないんだけど、最初から知ってるのと知らないのではちょっと効率も変わってくる部分もあるわ。

乙種第4類 危険物取扱者とは?

このページを見に来ている人だと、乙種第4類 危険物取扱者(以降、乙4)って何?という人はいないと思うので、簡潔にまとめます。

危険物取扱者とは、「危険物」を取り扱うのに必要な国家資格です。

最初についている「乙種」というのは甲・乙・丙の乙です。危険物取扱者の資格には大きく「甲種」、「乙種」、「丙種」の3つがあり、その内「乙種」のみが6種の”類”に分かれています(甲種が全ての危険物を取り扱えて、乙、丙となるにつれて扱える危険物が限定されます)。

上記の通り「乙種」は扱える危険物が限定されており「第4類」というのは「引火性の液体」限定の資格となります。メジャーな所だとガソリン、軽油、灯油などの石油類になりますね(その他にも扱える危険物は沢山あります)。

受験資格

「甲種」は大学等の化学系学科の卒業資格、もしくは乙種を取得した後の実務経験といったものが必要になりますが、「乙種」に関しては何も必要ありません。

ちなみに年齢制限すらありません。

流石に受験会場で小・中学生っぽい子はいなかったけど、受験者の年齢層は幅広かったわね。若い人がやはり多いけど、40代、50代の人も結構いたわよ。

受験申請から免状取得まで

基本的に難しいことは一つもありませんでした。

振り返ってみて、こうすればより効率が良かったかな?ということもあったのでまとめました。

受験場所の決定

乙4はそれ程勉強に時間がかかる資格ではありません。なので勉強してから手続きすると試験まで結構間があきます。勉強前に受験申請まで済ませてしまった方が良いと思います。

ちなみに乙4は全国どこの会場で受験してもOKです。地方だと試験の日程が少ないので、行くことが出来るなら隣の県位までは日程を確認してみるのも良いかもしれません(ただし、試験開始時刻は受験申請して、受験票を受け取るまで分かりません)。

ちなみに私は埼玉に住んでいますが、埼玉の会場は試験の日程がかなり少なく、東京で受験しました(東京はほぼ毎週試験があるのに埼玉は月1回程度、時期によっては数カ月無かったりもします)。

日程などはこの資格試験の主催団体である「一般財団法人消防試験研究センター」(以下、センター)のHPで確認することが出来ます。

試験開始時刻が分からないから、あまり遠い所は選ばない方が良いとは思うわ。

受験申請

受験申請は電子申請、書面申請の2通りあります。私は電子申請でしたのでそちらを中心に記載します。ちなみに電子申請は後に受験票を自分でプリントアウトすることになるのでプリンターが無いと出来ません(なのでスマホでも出来ません)。

流れはセンターのHPにもありますが、ざっと「受験地の選択」⇒「必要事項(名前や住所など)の入力」⇒「受験費用(4,600円)支払い」⇒「完了」となります。

受験費用の支払いはクレジットカードの他にもコンビニ払いやペイジーという方法でも出来るようです。クレジットカードの場合はそのまま手続きが完了しますが、その他の支払方法だと一度仮完了させて、支払いを済ませてから完了させるという流れになります(注意書きが出てきますが、このとき「電子申請受付番号」を控えるのを忘れずに!)。

なお、受験申請の締め切り日から試験日までは会場によって違うようですが大体1~1.5カ月ほどあります。

電子申請について、センターHPには動作環境として「OS:Win7,8、ブラウザ:IE10,11」と書いてありますがWin10+Chromeでも問題なく完了できました。

また連絡先には携帯メールやフリーメール以外を登録するよう求められますが、Gmailでも問題はありませんでした。

一応私は問題なかったというだけで、100%大丈夫ということじゃないわよ。

プリンターが無い場合は書面申請となります。書類を貰ってきて必要事項を記入、受験費用を支払ってその証と共に書類を送付します。

書類が貰える場所は試験場や県庁、消防署など地域によって様々なようですからセンターのHPで確認して下さい。

東京会場は1日に2回(午前・午後)試験がある日もあります。恐らくですが、〆切りギリギリに受験申請すると午後の試験になると思います(逆に早く申請すると午前の試験になるのでしょう)。

いつも同じかは分かりませんが、私が受けた午後の試験は集合時刻が13:10で、試験開始時刻が13:30でした(当日は午前中にも試験があったようですが、何時に始まったのかは分かりませんでした)。

受験票取得

受験申請を済ますと、試験の2週間前辺りに受験票が届きます。

電子申請の場合は「受験票をダウンロードして下さい」といった内容のメールが来ます。メールにあるリンクをクリックすると自分の受験票がPDFファイルでダウンロードできます(その際「電子申請受付番号」が必要になります)。

ダウンロードした受験票は自分でプリントアウトし、指定されたところで切り、のりずけします。

また縦4.5cm×横3.5cmの写真も貼り付けます。

書面申請の場合は受験票が郵送されてくるのだと思いますが、写真を貼るのは同様ですね。

この写真は試験の時の本人確認にも使われますが、最終的には免状の写真にもなります(受験票は試験の時回収されます)。

サイズが合ってなかったりすると免状申請の時に再度写真を要求されることもあるみたいよ(というか私は再提出を求められました)。

勉強

乙4試験は「危険物に関する法令」15問、「基礎的な物理学及び基礎的な化学」10問、「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」10問から成り、それぞれで6割以上の正答率が求められます。

ちなみに実際の試験で使われた問題はその場で回収されてしまいますので、過去問題集的なテキストは無いようです(センターHPに何時のものか分かりませんが1回分の問題は掲載されています)。

一般的に必要な勉強時間は20~40時間といわれているようですが、元々の知識量で相当な違いが出ると思います。

危険物に関する法令

実務経験のある方なら知見がある部分も多いかと思いますが、そうでない場合は丸暗記する部分が多いパートです。

結構数値を覚える必要があり、かつ似たような数字も多いので面倒くさいです。

例えば、「屋内貯蔵所」の建屋は高さ6m未満の平屋建て、1,000㎡以下で地盤面以上にしなければならない。指定数量の10倍以下毎に区分し、かつ0.3m以上の間隔を置いて貯蔵する。といった感じですね。

こんな細かい数値なんて全部覚える必要あるの?って感じですが、過去問が全て見れるわけではないので覚えざるを得ないといった感じです(実際数値の問題はいくつか出ました)。

基礎的な物理学及び基礎的な化学

人によって物凄く大変なパートだと思います。

私の場合は大学・大学院と化学を専攻していましたので下知識がありました。また、最初に就職したのは石油や石油化学関連の会社でしたからその点でも知識がありましたので教材をさらっと読むだけで問題ありませんでした(覚えていたというより、読んだら思い出したといった感じですね)。

ただ、そうした下知識が無いと結構大変かもしれません。ある意味出題範囲がとても広いです。

危険物に関連する試験ですから、燃焼に関連するものが多いはずなんですが、あまり関係ない問題も出てきます。私の時は以下のような問題が出てきて「へっ?」となりました(危険物と何か関係あるんでしょうか?)。

<私が受けた時の問題(記憶しているものなので数値は適当です)>

問題

この時電流計には何Aの電流が流れているでしょうか?

事前に見ていた参考書等には欠片も出ていない問題でしたね。印象的な問題だったので覚えてました。

分かったけど、これ危険物と何か関係があったのかしら?(ほとんどの問題は関係あるものではありますよ)

危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法

「火災予防及び消火の方法」についてはある程度の部分は常識問題で残りは暗記ものって感じですね。火を消すにはどうすれば良いか?(冷やす、酸素を遮断する等)といった常識問題や、どのような火災にはどのような消火剤が有効なのかといった知識が必要になります。また物質ごとの燃焼の種類を覚えたりもしましたね。ただ、あまり覚えるものは多くなかった感じです。

で「危険物の性質」の方はちと厄介でした。様々な物質の引火点、発火点、水に溶けるか溶けないか、水より重いか軽いか、匂いや燃え方、蒸気に毒性があるかないか、法令面では指定数量がいくつか?といったことを覚えていきます。

私は学生の時に実験で様々な有機化合物を実際に使っていましたので、出てくるほとんどの物質の名前や化学式、性質などは知見として持っていたので比較的楽でした。ただ、これを本だけで1から全て覚えるとなると結構きついと思います。

そもそもそれが何に使われるかといったことも知らないまま、暗号の様な物質の名前などを丸暗記って難しいですよね(問題を沢山解く位しか方法は無いのかな?)。

<参考書など>

私の場合は以下の2冊を1度づつ目を通しただけでしたから、合計で10時間もかかってないかもしれません。歳のせいで集中力が衰えているので、1回10分~20分程度の勉強を20回位したかな?位です。

読んだ後に要点(覚えておいた方が良さそうな数値類)をまとめたものをPCで作ってトイレに張って毎日数分眺めていたりもしました。

最後に確認を兼ねてセンターHPに掲載されている過去問を1回やりました。

ちなみに上の2冊を読むと何点か矛盾があったりします(今は改定されてるかもしれませんが)。

混乱するのもなんだから、1冊だけを読み込んだ方が良いかもね。

全体を通しての感想は、資格を取るだけならパーフェクトは目指さない方が良いって感じですかね?

合格ラインは6割だからね。基本的な所をちゃんと押さえておけば大丈夫じゃないかしら。

試験

試験会場にはあまり早くついても部屋には入れないようですから、受験票に書いている集合時刻の10~15分前位に着くように行くと良いと思います。

どんな試験でも同じだと思いますが、試験官が注意事項を繰り返ししゃべります。これ試験中にも結構長い事しゃべるタイミングがあります。かなり集中力がそがれますから、無理に試験問題を読んだりせず、割り切って休憩した方が良いと思います。

問題はマークシート方式で全て5択ですが、「正しいものはいくつありますか?」と「誤ったものはいくつありますか?」はちゃんと認識して答えないと内容を理解しているのに間違えるといったことが発生する可能性があります。こんな問題をやってる最中に試験官がしゃべり始めると間違えちゃいそうです。ご注意を!

ちなみに試験時間は2時間ありますが、問題を一通り解くのにかかる時間は30~40分。全部見直しても1時間はかからないと思います。なので無理に早くやる必要は無いのです。

私はゆっくり見直して50分位で退室したのですが、その時には既に7割位の人が帰っていました。当たり前ですが、早く終わったから合格するといったものではありません。

退出する際、合格した時の免状申請書類を受け取ります。

合格発表(合格通知受領)

試験を受ける時に日時について告知がありますが、合格発表は試験の約2週間後です(東京会場では以前は当日発表していたらしいのですが、現在はやってません)。

合格は正午過ぎにセンターHPに受験番号が発表され、その数日後に合格通知が郵送されてきます(こちらが正式な合格通知)。

ちなみにこの郵送されてくる合格通知書は免状の交付申請書にもなっていて、免状の交付申請時に送り返すことになります。

私の場合、HPの合格発表があった日の2日後に郵送されてきました。合格通知には試験の正答率も出ています。私の場合は法令86%、物理・化学90%、性質・消火が90%でした。全部で4問間違ったみたいです。

ちなみに受験票の写真に余白が少なく、陰で輪郭も不鮮明ということで写真の再提出を求められました。

免状交付申請

試験を受けた際に渡された免状交付申請書類の中には「手数料の納付書」と「免状送付用封筒」が入っています。

まずは「手数料の納付書」を持って金融機関に行き、手数料(2,900円)を支払います。

また、申請書類は簡易書留で送付するよう指定されているので、それに必要な切手(440円)を購入します。

更に、「免状送付用封筒」に404円分の切手が必要になりますのでこちらも購入します(こちらも簡易書留)。

それらに加え、送られてきた「危険物取扱者免状交付申請書」(合格通知書)を同封し、センターへ送付します。

私の場合、写真の再提出を求められたので写真も送付しました。

結構適当にスマホで自撮り+プリンターで出力したら弾かれてしまいました。

免状受領

免状交付申請から約1か月後に免状が届きました。ちなみに簡易書留で届きますから受取印が必要です。

この免状、下に書きますが10年に1度写真の更新が必要なんですが、「10年って忘れちゃいそうだな」と思っていたら免状にその期限がちゃんと書いてありました。

免状は運転免許証と同じサイズで、材質はちょっとだけ良い感じですね。

記載されている内容は大まかに以下の5点で結構シンプルです。

  • 氏名
  • 生年月日
  • 本籍地
  • 乙種4類の交付年月日、交付番号、交付知事
  • 写真の更新期限

費用関連

乙四の資格は取得も維持もあまりお金はかかりません。

ただ持ってるだけなら10年に1回写真を更新するだけよ。

乙4取得にかかったお金

<必須の料金>

  • 受験料・・・4,600円
  • 免状発行手数料・・・2,900円
  • 切手代・・・844円
  • 写真代・・・900円
  • 合計・・・9,244円

<その他費用>

  • 参考書2冊・・・3,000円
  • 試験当日の交通費・・・往復1,000円程

何だかんだで総額1万円ちょいって所ですね。

資格の維持コスト

試験に出るので細かい所は勉強するのですが、乙4資格の維持コストはほとんどかかりません。

書き換えは10年に1度写真の更新が必要なだけです。私は受かったばかりなので写真の更新については経験がありませんが、手数料は1,600円と往復の簡易書留代のみのようです(運転免許のような更新時の講習はありません)。

また実務(危険物の取扱)をする場合は実務開始から1年以内に1回、その後は3年に1回の講習(危険物取扱者保安講習)を受講する必要があります(資格を取るだけで実務をしない場合は受講の必要はありません)。この講習も私はまだ受けていませんので詳細は分かりませんが、費用は4,700円かかるみたいですね。

総括

国家資格とはいえ、乙4は基本的に簡単な部類の資格だと思います。

ただ、合格率は30~40%とそれほど高くない所を見ると、なめてかかると失敗するレベルではあります。特に物理・化学の下知識が無い人にはちょっと厳しい部分もあると思います。

参考書などには練習問題も付いていますから、そういうもので苦手分野を認識したらその辺りを集中して覚えれば何とかなると思います。

確かに参考書には書いて無いような難しい(意外な?)問題もいくつかは出ます。でも、それ以外の基本的な問題を取りこぼさなければ受かるはずです。受ける方は是非頑張ってください。

多分乙4関連の記事はこれ一発で終了だと思います。

流石に続きのネタは出てこないでしょう。

★★★最後まで読んで頂き、ありがとうございます。★★★

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