先日、スポーツクラブでよく顔を合わせる外国の方と「ある国」の話で会話が弾んでしまいました。飛行機が苦手な私は余り海外には行かないので海外の話はあまり出来ないのですが、思い出しついでにほんの少しの体験談を展開してみようかと思います。
スポーツクラブで何故か海外の話で盛り上がる
先日、いつもスポーツクラブで顔を合わせる外国の方と、珍しく筋トレ以外の話題で盛り上がりました。
知らなかったけど、その方はシリア出身だったわ。
シリア出身の人と盛り上がったお話
先日、スポーツクラブでいつもの通り筋トレをしていたら、よく一緒になる外国の方(白人系でがっちりした感じの30代中盤?といった感じの人)が話しかけてきました。
その方とはかれこれ数カ月、ほぼ毎日顔を合わせているのですが、筋トレ以外の話をするのは初めてでした。というよりお互い名前すら知らなかったんですよね。
スポーツクラブとかで会う人との距離感ってつかみにくいわよね。
特に外国の方だと余りプライベートな話をすると「嫌がりそうなイメージ」もあるからね~
シリアで話題をどう膨らませるか?
ちょっと雑談をした後、今更ながらに自己紹介。
まぁ私もいつも顔を合わせるのに、名前も知らないのは気持ち悪く、でも今更自己紹介もな~なんて思っていたので丁度良かったです。ちなみにその方は日本語はそれなりに上手ですが、所々通じないことがあるといった感じです(私は英語が苦手なので英会話は一切なし)。
なんでも、その方はシリア出身だそうな・・・勝手にオーストラリア辺りかと思っていたので、かなり意外でした。というより50年近く生きてきてもシリア人の知り合いはその人以外にはいません。
・・・シリア・・・最初聞いたとき、シリアで話題をどう膨らませるか途方にくれました。ニュースでは頻繁に出てくる国ですが、話題に上げるようなものって無くないですか?
シリアといえば内戦!?でも、そんな話題を振っても明るい話にはならないし、万が一彼の家族に不幸があったりしたらと思うとその話題は極力回避しなければならない所。
シリア人ならイスラム教!?いやいや、宗教の話はもっとタブー。揉め事の原因です。
で、結局「シリア」で思いつく話題がなく、唯一私が行ったことがある中東の国「カタール」の話題を振ってみました。これが正解!
カタール?何それ美味しいの?
皆さんは「カタール」という国を知っていますか?
古くはサッカーワールドカップの最終予選で日本代表が最後の最後で出場を逃した「ドーハの悲劇」で知っている人もいるかもしれません(ドーハはカタールの首都)。
同じくサッカーの話題だと、2022年のワールドカップが開催される国です。
貿易上では日本と結構縁のある国なんですが、まぁマイナーな国ですよね。
そんなマイナーな国が「私が初めていった外国」なんです(仕事で3カ月ほど滞在)。
ちなみに飛行機が苦手な私が訪れた国は、その他にはシンガポール(カタールの帰りにトランジットで数時間)、友人の結婚式で行ったアメリカ(グァム)しかありません。
今は変わっていますが、「地球の歩き方」のカタールのページの出だしは「見どころが何もない国」という感じの書き出しだったと記憶してます。
要するに観光で行くような国では無いってことね(現在は違うかも?)。
カタールの概要(主観バージョン)
海外のニュースをよく見る人は気付かれているかもしれませんが、「中東」と一言でいっても一枚板ではありません。当然仲が良い、悪い国があります。
そんな中、「カタール」は中東の国々全体から嫌われている感じがします。
というのも、カタールという国は面積が小さく、国民も少ないのに、石油・天然ガスが豊富にある為にとても金持ちです(国民一人当たりにすると世界有数の金持ち国家)。
私が滞在していたのは25年も前なので、今は違っていることも多いかもしれませんが、国民はあらゆる税金がゼロ(というより国からお金をもらっている!?)、街中の公衆電話は使用料ゼロ、なんて感じでしたね。
ちなみにWikiで調べると人口は285万人なんて出てきますが、9割方は外国からの出稼ぎ労働者なので、税金がゼロの「本当の国民」は極々少数です(軍隊、警察官すら外国人)。
ということで、本当のカタール人はほとんど働いていません。そして出稼ぎ労働者を使って何か事業をしているといった感じのようでした。
金持ちで働いておらず、外国人労働者を使役している・・・どんな人たちか想像が出来ますでしょうか?
そうです。僻みもあるのでしょうが、上で書いた「中東の国全体から嫌われている」というのは、そういった所から来ています。
サウジアラビアなんかも石油は沢山出るけど、国民も多いから失業者問題とか普通にあるんだよね。
そういう意味では「カタール」はかなり特殊な国なのよね。
会話が盛り上がったのは「カタール人」の悪口(笑)
あまり褒められたことではないのですが、他人の悪口って妙に盛り上がったりしますよね?
スポーツクラブでシリア人と会話が盛り上がったのは何故か「カタール人」の悪口でした(笑)
というのも、そのシリア人(以下、Kさんとします)はカタールの会社に勤めていて、その特派員という形で日本に滞在しているからなんです。
Kさん曰く、「カタールの本社に頻繁に帰らなければならないのなら会社を辞める!」とのこと。実際呼び戻されるのは数年に1度位らしいので続いてるのだそうです。
悪口の詳細は伏せておきますね。
万が一特定されても困るからね。
カタールの思い出
久しぶりにカタールの話をしたら、ちょっと懐かしくなったな~
そういえば写真があったわね!
カタールの写真
最初に誤解が無いように書いておきますが、以下の写真は25年ほど前のものです。
当時は「地球の歩き方」に”見どころが何もない国”なんて書かれていましたが、現在は有り余るオイル・マネーの力でかなり近代的な国になっているみたいです。
ちなみに25年も前なのでフィルム写真(写るんです)を現像・プリントしたものしか手元にありません。スキャナーも無いから写真をデジカメで接写したものなのでかなり解像度は低いです。
だから自分が映ってる写真でも掲載できるんだけどね。
まぁそもそも25年前の写真なんで、解像度が高くても今の自分とは別人レベルなんだけどね。
海岸の写真
カタールのとある海岸です。
映ってるのは20代の私です。
何でそんな黒いの?という話は置いといて、砂浜にある黒い筋に注目。
これ、湾岸戦争の時流出した原油の跡なんです。
現在も安定したとはとても言えない中東地域ですが、25年前は湾岸戦争が勃発したちょっと後です。戦争を全く知らない世代ではありますが、ちょっと戦争を身近に感じた貴重な経験でしたね。
ちなみに天気が良いと、海の向こう側にイランが見えます。当時もアメリカとイランは一触即発って感じでしたから、万が一戦争が始まったらどうなっちゃうんだろう?なんてことを考えてましたね。
ちなみにこの肌の黒さは光の関係?
いや、休日にやることが無くてひたすらプールで焼いてたらこんなになっちゃったのよ。先輩からは「良いメラニン持ってるな~」なんて言われてたね。現地にいたインド人より黒かったよ。
ちなみにカタールに人が住み始めてからの歴史はそれほど古くなく、故に「カタール料理」なるものは存在しません。ただ、あまり海産物は食べないようで、この海には甲羅の大きさが20cm程もあるワタリガニ?が沢山いました。
休みの日に同僚と出かけてバケツ3杯位のカニを取ってその場で食べたのも良い思い出(美味しかったです)。
砂漠とラクダ
皆さんは「砂漠」と聞くと、さらさらした砂の山が連なるものを想像するでしょう。
でも、大抵の砂漠はこういったカチカチの地面に草がちょびちょび生えた感じのものなんです。
ちなみに後ろに写ってるラクダは野生ではなく、放牧されているやつです。
こんな写真じゃ伝わらないかもしれませんが、とにかく海も空も綺麗でした。夜なんて天の川がくっきり見えますからね。
そうそう、後ろに写っているラクダですが、近寄るとかなりデカイんです。背中の高さが2.5m位あって大人しい動物なのに怖いんです(笑)
ちなみに何故放牧と分かるかというと、前足の2本がロープで縛られていて、走れないようになってるからです。
これを撮ったのは確か昼休みだったかな?
服装で何の仕事か大体分かっちゃう?
バンカーしかない!?砂漠でゴルフ
カタールの中でも田舎の方に滞在していた我々の唯一の娯楽は「ゴルフ」でした。
私はここで初めてクラブを握ったのですが、まぁ大変でしたね。
カチカチの砂漠とはいえ、全部バンカーですから(笑)
ただ、カチカチのいわば学校の校庭の様な地面ですから、玉は良く転がりました。私の様な初心者の下手糞でも、上手く転がすと250ヤード以上の飛距離?を出すことが出来ました。
ちなみに変な方向に打ってしまった玉は「あまりよく探さないように」と教えられていました。
というのもこの砂漠には30cm近くあるサソリとか、しっぽまで入れると1m以上のトカゲがウロウロしてるからです。両方とも実際見ましたが迫力ありましたよ。
ホントの砂漠にも行ってきました
サラサラの砂があるイメージ通りの砂漠にも観光で行きました。
カタールもサウジアラビアとの国境近くはこんな感じなんです。
写真では平らに見えますが、実際は数十メートル位の砂山が連なった感じになっています。
のんきに写真に写っていますが、この数時間後に死にかけました。
この時は100cc位のバギーを借りて砂漠を走り回っていたのですが、砂漠ってどこも似たような風景で方向が分からなくなるんですよね(太陽も赤道近くなので昼間は真上にあって方向は分からない。写真も影が短いでしょ?)。
あわや遭難・・・というか軽く遭難。手持ちの水も飲み切ってしまい、かなり焦りました。偶然通った車(ランクル)の後について行って何とか危機から脱出といった感じでした。
気温は40℃位。日陰は全くないので水が無ければ数時間で脱水症状になります。この時は軽く「死」を意識しました。
ちなみにこういう場所があるからカタールの人気No.1車種はトヨタのランクルです(壊れにくいしね)。金持ちでもベンツよりランクルって感じだったみたいよ。今はどうなのかしら?
遺跡?廃墟?いえいえ人が住んでる村です
これは「見どころが何もない国」を観光したときのものです。ホントに何もありませんでした。
とある漁村なんですが、暑い時期だったからでしょうか?人の気配が全くしませんでした。
実はこの一枚、自分ではかなりお気に入りの一枚なんですよね(ちょっといい雰囲気じゃないですか?)。
誰もいないのを良いことに、この後村のモスクにお邪魔しました。流石に写真は撮りませんでしたが、本来イスラム教信者でもないのに入るのは失礼でしたね。
一つ上の写真もそうですが、観光の時はリュックを背負ってますよね。これは水を結構多量に持ち歩いてるからです。移動で使ってる車が万が一故障したら、水なしだと死ぬ可能性があるので、遠出する時は常に水を何リットルか携帯していました。
日本と違ってちょっとしたアクシデントが死につながるのもこういった国ならではよね。
一応フォローを
上の写真だけ見ると「途方もない田舎」みたいなイメージになってしまいそうなのでちょっとだけフォローをしておきます。
私がいたのは首都のドーハからかなり離れた町で、元々人がほとんど住んでない地域でした。
現在はかなり近代的なビルが立ち並んでいるそうですが、当時も首都のドーハはビルこそ少なかったですが人は沢山いました。
ただ、イスラム教は偶像(写真含む)崇拝が禁止ですから、人が多い所で写真を撮るのはトラブルの元なので撮ってないんです。だから「途方もない田舎」感が強くなってしまうんですよね。
カタールはサウジアラビアと並び、イスラム教の戒律が厳しい国です。
顔を出して歩いてる女の人はいないけど、それでも写真を撮ったらトラブルの元になるわよ。
ふとスポーツクラブでのKさんとの会話からこんなことを思い出していました。
人によっては面白いと思ってもらえる写真かと思って掲載してみました。手持ちの写真はもう何枚も無いので好評だったとしても続きは多分ありません(笑)
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