【神社仏閣巡り】死と再生(比婆山久米神社、赤猪岩神社)

神社仏閣巡り、散歩・ドライブ
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ちょっと物々しいタイトルを付けましたが、ちょうど訪れた二つの神社のテーマがこんな感じだったので一つにまとめてみました。

死と再生に係わる神社

死と再生といっても同じ神様のお話ではありません。

今回訪れた2つの神社がこういうテーマを持った神社だったからまとめて記事にしています。

今回訪れた2つの神社

今回は比婆山久米神社と赤猪岩神社に行ってきました。

大きな駅だと米子駅が近いけど、基本的に車でしか行けないわね。

比婆山久米神社(ひばやま くめ じんじゃ)

島根県安来市伯太町にある比婆山久米神社はちょっと変わった神社といえるかもしれません。

古事記を読んだ方なら分かると思いますが、比婆山とは国を生んだ女神である伊邪那美命(イザナミノミコト)が葬られたと伝えられている山です。

普通神様は死にませんからお墓は無いはずなのですが、伊邪那美命は死んでいるのでお墓があります。

そのお墓があるのがこの比婆山久米神社です(伊邪那美命のお墓とされる場所は他にもあります)。

普通神社は単に神様を祀っているだけですが、ここは死んでしまった伊邪那美命を祀っているとも言えそうです。

ちなみにそのお墓(古墳)と言われる場所には今回行きませんでした。

<主祭神>

  • 伊邪那美命

境内

県道9号線を走っていると不意に見える「駐車場」の看板。

どうやらここが神社の駐車場のようです(5台くらいは止められるのかな?)

駐車場から神社までは50mといった所でしょうか。

鳥居の横に手水舎がありましたが「この水は飲めません」の案内が・・・

たまにありますが、この場合口を清めるのも止めた方が良いのでしょうか?

シンプルだけど美しいたたずまいの拝殿。

私が訪れたのは早朝だったため神職の方など誰もいませんでしたが、きちんと人の手の行き届いた清潔さのようなものを感じます。

拝殿の辺りから綺麗な神社だな~なんて感じていたのですが、その裏手にある本殿が山と調和してなんとも言えない美しさを感じました。

写真を撮る技術が無いので、その辺りを伝えきれないのがちょっと残念です。

境内には「比婆山登山口」の看板があります。

ここから高低差300m、道のり1km(片道約1時間)を行くと伊邪那美命のお墓がある「奥の宮」があります。

ただ、入り口からしてこれですからね。他の人のブログを見ても結構険しい道のようですし、この日は雨の予報でもありましたから今回は登るのは止めときました。

誰もいない神社は清々しくて良いんだけど、こういう道を行く時は他に誰かいて欲しいわね。

赤猪岩神社(あか い いわ じんじゃ)

赤い猪でピンと来る人もいるかもしれません。

古事記の中で大国主神(当時の名前は違いますが、大国主とします)が兄神たちに騙されて、命を落としたくだりに出てくる凶器ですね。ちなみに大国主神は兄神たちに2度も殺されています。

実際、猪に似た大岩を真っ赤に焼いて坂を転がしたというのも、それを兄神たちが追い立てた猪と思い込んだという点も「う~ん?」という感じではあるのですが、実際その岩がこの神社に実在するというのです。

ちなみに大国主神はその真っ赤に焼けた大岩に潰されて死んだ訳ですが、その後に大国主神の母(刺国若比売)が神産巣日神(カムムスビノカミ:造化三神の一柱)に救いを求め、派遣された二人の女神によって再生され生き返ったとされています。

こういった背景からこの神社は「受難」、「再生」、「次なる発展への出立」の地として「再起」を願う人々が訪れるようになったようです。

<主祭神>

  • 大国主神

<配神>

  • 刺国若比売(サシクニワカヒメ)・・・大国主神の母
  • 素戔嗚尊(スサノオノミコト)・・・大国主の6代前の先祖であり、義理の父
  • 櫛名田比売(クシナダヒメ)・・・スサノオの奥さん

境内

神社の規模の割には結構立派な駐車場があります。

謂れに比べるとかなりこじんまりとした神社ですね。

比婆山久米神社と同様、鳥居の前に簡素な手水舎がありました。

シンプルな拝殿。

祭神が大国主神だからなのか、地域的なものなのか、出雲大社と同じようにしめ縄が太いですね。

拝殿の裏には本殿があります。

この本殿のすぐ横にこの神社の由来ともいえるブツがある訳です。

こちらは本殿を裏側から撮ったもの。写真右手の石垣と石の柵に囲われたところに岩がゴロゴロ積まれています。

この下に「赤猪岩」が埋まっているそうです。

この「赤猪岩」は厄の元凶として二度と掘り返されることが無いよう地中深く埋められ、大石で幾重にも蓋がされ、その周りに柵を巡らし、しめ縄が張られていると説明書きがありました。

なので「赤猪岩」は直接は見れません。

この2つの神社について

私は今回別件でこの近くに来る用事があり、その「ついで」といっては何ですが前々から興味のあったこの2つの神社に立ち寄りました。

この2神社についての「謂れ」は古事記に出てくるようなものですから大変興味深いのですが、その規模は小さく、この神社を参拝するためだけにこの地を訪れるというのはやや現実的ではないかもしれません。

まぁこの地域は歴史のある神社が沢山ありますから色々回る内の一つとして・・・といった感じでしょうか。

ただ比婆山久米神社の奥の宮にはいつか行ってみたいんですよね。

もう少し涼しくなったら虫も出ないし、雑草も枯れるから登りやすくなるかしらね?

<比較的近くにある神社の記事>

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